だんしゃりについて

 去年、相当流行ってたみたいですね、だんしゃり。そうじブームはここ数年来らしいけれど、そうじと開運や精神論と結びつけるという流れなんですね。知らなかった。
 驚いたことに丸激まで年末に著者をゲストに呼んでだんしゃり特集をしていたらしい。私はM台さんが嫌いなので今は見ていないけれど、ちょっと色が違うんじゃない?とは思った。案の定その回のコメント欄は賛否両論というか非難ゴーゴー。つらつらコメントを読んでいたら、中にこんなコメントが。
「ダンシャリアンになってモノへの執着を絶てば、低所得な私もみじめな感情から解脱できる。幸せになれる。社会変革よりも自身の perceptionを変革してしまえば、つらい現実も違った風にみえてくる。。。っていつから神保さんはエージェント・スミスになったんですか!私はマトリックスの世界にはいりたくて丸激を視聴しているわけでありません。マトリックスから目覚める手がかりを期待しているのです」「最近の丸激は、以前よりも内容のキレが劣化してきているのではないかと心配しています。ゲストに関しても、各分野でとても第一流と思えない人物たちが登場するようになってきており、神保さんのゲストを見抜く審美眼に曇りがかかっているのではないかと心配しています」
 さっすが丸激。質のいい視聴者がいるんやなー、と感心しちゃった。特に「見方を変えたら現実は違って見える。ダメな人は現実を否定的に見るからダメなのだ」的な物言いにつねづねおかしなものを感じていたので、そうだよねー、と。
 私は「捨てるブーム」には基本肯定なのだけど、だんしゃりブームには何となく違和感を感じていた。コピー先行というのが何だかなだし、ヨガや仏教をもってくるというのがまた微妙にイヤで。
 しかし、マトリックスってそういう話になっていたのか。1本目しか見てないので知らなかった。「不満を言わずものの見方を変えたら幸せになれる」という考え方は、もともと日本人の倫理観(愚痴や不満を言わない人がりっぱな人、みたいな)とフィットすることもあって日本でも大はやりですね。世の中をよくするには批判することは不可欠と思うんですが、批判する人、不満を言う人はますます肩身が狭くなるような感じ。強者にとって有利な論理ってどうかと思うよ。