真冬の夜の偉人たち

 (今日のは本当にただの覚え書き。いつもだけどね…)
 普段この時間にはラジオつけないんだけれども(つけてもラジオ深夜便のほうにする)たまたまNHK-FMをつけたらこの番組をやっていた。著名人のDJが2時間みっちり1人のミュージシャンを特集するという番組。正月と盆だけの特別番組なのか、去年の夏にはたしか、浅田彰がバッハの特集をしてたと思う。今日は森雪之丞がDJでデビッド・ボウイ特集。

 森雪之丞はホテイのマブダチだとのことで、森によるとホテイはデビッド・ボウイが大好きなんだとか。まさかなーと今の今まで思ってたが、やっぱボウイというバンド名の由来はデビッド・ボウイから? もうひとつの謎はヒムロのルックスがピーター・マーフィーにそっくりなことで、見かけと名前だけえらい通っぽいのに、音に全く影響が見えないところが面白い。そしてデビッド・ボウイが大好きだという森雪之丞も歌謡曲やアニソンの作詞家。仕事と趣味は別ということか…。

 森雪之丞が「1番好きな歌詞」だといって"Time"の自分で訳した歌詞を朗読していた。その中で「死人がいっぱいやってきて、その中にはニューヨークドールズの誰々もいて…」というようなことを言っていて、ええっ!そんなこと言ってたのかー、と驚いた。私はデビッド・ボウイが大好きだったので、学生の時よく自分で歌詞を訳してたりしたが(マメだったなーあの頃は)、そんなこと言ってるとは知らなかった。何しろボウイの歌詞は意味が通らないことも多いし辞書に載ってない言葉も多くて、さっぱりわからなかったものだよ。ニューヨークドールズのメンバーの個人名なんてわかりっこない。

 曲目リストだけネットで見たが、私の好きな昔の曲はすべて前半にかかってたので聞き逃した。森版の訳詞をもっと聞きたかった。どうもこの人はボウイの中でも叙情的に歌い上げる物語性のある曲が好きなんじゃないかな。Time, Space Oddity, Life on Mars, Changes, Starman そしてZiggy。まあ、どれも代表曲なんだけど。私の一番好きな"Station to Station""Low"からは1曲もなし。妥当な選曲でしょう。

 Under Pressureというフレディ・マーキュリーとのデュエット曲があるのだけど、この曲のすばらしいところは、ボウイの曲にフレディが合わせるでもなく、その逆でもなく、2人の良さがたいへんなグッドバランスの上にかけ合わされていることで、私は今でもこの曲を聞く度にそのことに感動するのです。DJ氏も「まるで2人の姿が見えてくるようです」と言っていた。ボウイはこれより後にミック・ジャガーともデュエットしてるけど、こっちはちょっと、お互いに無理が…。

 その他こぼれ話として、日本語の語りが入るIt's No Gameという曲があるんだけど、この特徴のある語りをしているのは、もとはボウイ自身が日本語で歌うつもりで、その発音指導でレコーディングに来ていたニューヨーク在住の女性だったとか。ボウイは彼女に「武士風に」と注文したそうだ。それでああなったのか…。

 しかしまあ、いまだにものすごい若づくりしてバリバリ現役で活動しているボウイ。それなりに美も保っているほうだし(たいへんな努力をしていると思う)、えらいと思うよほんと。

 明日以降の放送予定。9日クラプトンでDJはチャー(笑)、10日ビリー・ホリディ、11日水原弘
水原弘ラジオ深夜便で何度も特集を聞いてるけど、2時間もかける曲あるのか? しかもDJは村松友視ですよ。村松友視はラジオで講演を聞いたことあるけど、物凄くしゃべりがうまい、というかうますぎる(講演ずれしている)人だから、話は面白いかもしれんね。