誰よりも君を愛す

 youtubeを今日いろいろ見てたら、川内康範作詞の名曲「誰よりも君を愛す」の、松尾和子の歌い方が違うのに気がついた。「だれよりも」じゃなくて、「たれよりも」と歌ってるのだ。私はこの曲をラジオ深夜便でかかってたマヒナスターズ版で初めて聞いたので、よく聞いたのはそれだけだった。確かに、そっちでは「だれよりも」と歌っている。しかしyoutubeに上げられている松尾和子のソロアルバム版では「たれよりもたれよりも」と歌ってるのだ。あれっと思って、テレビ出演のをいろいろ見てみたら、妥協案なのか、最終的には「だれよりもたれよりも」と1回目と2回目を変えることで落ち着いてるみたい。「たれ」が松尾和子のこだわりだったのだろうか。それとも川内康範先生のご意向だったのだろうか。
 見た中で一番若い松尾和子(後半)。「たれ」と言ってる。http://www.youtube.com/watch?v=P0Fm5P6YATM&feature=related
 昔、松尾和子の隣に住んでいたという人の話。http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_30de.html
 「愛した時から苦しみが始まる」って部分が本当に松尾和子にはまっている。
 いろいろ映像を見てたら、マヒナスターズの人が大正琴みたいなのを弾いていて、その大正琴みたいのにフェンダーのロゴらしきものがあり、ええっ?フェンダー大正琴?と思った。調べるとこれはスティールギターらしく、しかもこれを弾いてる人が和田弘で要するにマヒナのリーダーなのだった。スティールギター中心のバンドなんて、ベン・ハーパーみたいやな、と思った。
 個人的に、昭和30年代の歌謡曲の録音が一番いいと思っている。声が生々しく録音されているから。それ以降だともう「生」にはならないで必ず何か加工された音になる。それ以前だと録音技術が悪すぎて、いかにも昔の録音という音になる。録音技術の向上とプリミティブさとのちょうどいい狭間が昭和30年代ぐらいなのかな。松尾和子とか西田佐知子とか。すぐそばでマイクを通さずに歌ってるみたいに聞こえることがある。
 ところでラジオ深夜便は、「深夜便の歌」というのをやるようになって、めっきり聞かなくなった。つまんない曲が多いのでいったんラジオを消したら、もともとBGMでかけているので、そのまま忘れちゃうことが多いのだ。全体に選曲もいまいちになった気がする。ずっと前の深夜便は渋くてよかったのにな。