義捐金や支援の不公平

 阪神淡路大震災のあと、大阪府在住の知り合いが、義捐金か何かで20万だか30万だか貰ったと聞いた。何でそんなに?というと、家が「半壊」の認定をうけているからだという。どこが半壊?という感じだったけれど、被害が大きく被災者も多い兵庫県と違って大阪府は基準が多少緩いのでは、という話だった。第一、賃貸だから住人にはあまり関係のないことの気がするし。その時は震災からずいぶん経っていて、そのお金はもう何次目かの配分だったそうで、その人が合計いくら貰ったのかはわからない。兵庫県に比べたら大阪は被災者の数が少なく、それでも「大阪分」としてまわってくるお金があるらしく、そういうことが起こるみたいだった。大阪にも大きな被害をうけた人はたくさんいるけれど、その人の場合ははっきりいって、そうではなかった。
 もうしばらく後、ある場所でバイトをしていた時、同じ職場の人が(こちらも大阪在住だったと思う)市営住宅だか府営だか公団だったか忘れたが、タダで住んでいるのだという。なぜかというと、母親が震災の被害者ということでタダで借りているが、母親は自分の家に住んでいる(ええっ?)ので、代わりにその人が住んでいるのだと、しれっと言うのだった。詳しいことは聞いていないが、上の話を知っていたので、まあありそうな話だなと思った。
 本当に困っている人にお金はまわっているのか。今も義捐金の配分方法について被災者からクレームが相次いでいるそうだが、さもありなん。